
レガシー回線(ISDN、ADSL)からの脱却
テナントが提供する設備上の制約で、レガシー回線(ISDN・ADSL)から光回線に切り替えできなくなった店舗を、モバイル回線を利用して、短期間にレガシー回線から脱却できた事例をご紹介します。
レガシー回線から脱却する必要性
ISDNは2024年1月に終了し、ADSLはソフトバンクが2020年3月に、NTT東西は2023年1月から段階的に一部エリアのサービスを終了します。そのため、それらのサービスを使っている場合、サービスが終了する前に代替サービスに切り替える必要があります。
代替サービスとしては光回線が主要な選択肢ですが、古いテナントビルでは光回線敷設ができない場合も多く、もし敷設できたとしても高額な設備工事費用(数十万円)が必要となります。そのため、光回線の代わりとして注目を集めているのがモバイル回線です。

モバイル回線とは?
モバイル回線は、主にスマートフォンなどに使用される通信手段であり、各通信キャリアが提供する無線通信(4G・5Gなど)を指します。無線通信を利用するため、電波を受信できる場所であれば、場所に制約されることなくどこでも利用できます。
モバイル回線利用のメリット・デメリット
メリット:
工事が不要: モバイル回線は配線工事が不要で、すぐに利用を開始できます。
高速通信: モバイル回線はISDNやADSLに比べて通信速度が速く、スムーズなデータの送受信ができます。
固定的な月額費用: モバイル回線では月額費用を定額にできて、予算管理がしやすくなります。
コストダウンの可能性: MVNO事業者が提供する格安SIMを利用することで、通信費用を削減できます。
デメリット:
電波の受信に制限がある: 地下や電波が届きにくい場所ではモバイル回線を利用できません。
電波の集中による回線品質の低下: 大勢の人が同時に利用する場合や、電波の集中するエリアでは回線の品質が低下します。
通信量制限: 一般的には通信量制限があり、一定のデータ量を超えると通信速度が制限される場合があります。
業務向けサービスの少なさ: モバイル回線は主にスマートフォン向けのサービスが中心であり、業務向けのサービスが限られている場合があります。
モバイル回線を店舗回線として利用する方法
店舗で利用する業務用の通信回線は、店舗内の複数の業務端末を1つの回線で通信させ、さらにVPN接続などの通信セキュリティが必要です。これをモバイル回線で実現するには、モバイル回線だけでなく、各端末が接続されている中継機器(ルーター)にもモバイル回線との通信機能が必要です。また、各通信キャリアのモバイル回線を柔軟に利用するためには、フリーSIMに対応した中継機器(ルーター)が理想的です。

ガルフネットが提供するモバイルサービスとは?
ガルフネットが提供するモバイルサービスは、ガルフネットが店舗向けネットワークサービス(VPN接続)に、モバイル回線用のSIM(LTE)機能を装備したものです。
このサービスでは、従来は有線回線(ISDN、ADSL、光)でしか利用できなかった機能をモバイル回線で利用できます。そのため、今後は廃止される予定のISDN・ADSL回線からの移行に最適なネットワークサービスです。
さらに、SIM(LTE)を標準装備することにより、モバイル回線の通信キャリアと新たに回線契約を結ぶ手間が省けます。

顧客事例(小売り企業B社 店舗数300店舗)
このお客様では、300店舗中約60店舗で光回線に切り替えられない問題が発生しました。光回線への切り替えには設備の増設工事が必要で、1回線あたり数十万円のコストがかかります。さらに、回線工事を完了しても回線が利用可能になるまでに半年以上かかります。
B社はこれまでガルフネットのADSL回線サービスを使用していました。お客様との定例会で、光回線を使わずにADSL回線を切り替える方法について相談がありました。ガルフネットはその解決策として、店舗向けモバイルサービスを光回線の代わりに利用することを提案し、約60店舗のADSL回線切り替えが行われました。
導入の効果
回線工事期間短縮
従来は新しい店舗に通信環境を整えるために有線回線の工事期間(約1.5ヶ月程度)が必要でしたが、モバイルサービスを導入することで、わずか1週間程度の準備期間で通信環境を提供できました。この期間短縮により、売上の期間損失を最小限に抑えられました。
コスト削減
ガルフネットが提供する格安なSIM(LTE)を通信回線に利用することで、光回線などの有線回線に比べて大幅なコスト削減を実現しました。
既存設備の制約から脱却
電源が確保できれば通信ができるので、テナントビルの設備に依存する必要がなくなり、レガシーの設備からもたらされる制限がなくなりました。
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