キャッシュレス時代の店舗現金管理のポイント

キャッシュレス決済の広がりや感染症対策など、変化する時代に対応するための店舗現金管理について考えてみましょう。

1.キャッシュレス時代でも現金取扱いが残る理由

現在、新型コロナウイルス感染対策もあり、多くの消費者向け店舗がキャッシュレス決済を導入し、キャッシュレス決済が増加しています。しかし、実際には未だに現金の取り扱いが残る事実も考慮しなければなりません。

一方で、事業者側から見ると、キャッシュレス決済の導入には様々な課題が存在します。まず、決済手数料の負担があります。また、決済手段が増えることによって管理の手間が増大し、特に入金サイクルの問題が深刻です。クレジットカード決済の場合、契約内容によっては販売月の末日締めで支払いは翌々月末に行われることもあります。

さらに、スマホ決済サービスでも、顧客がどの決済手段を選ぶか分からないため、事前に入金の日時や金額を確定しにくいという問題が生じます。他には、システムエラーや停電時には決済が行えない可能性も考慮しなければなりません。

また、消費者側でも、新型コロナウイルス感染症への懸念から、現金の使用を避ける傾向がありますが、まだまだ全ての支払いがキャッシュレス決済で行われるわけではありません。現金は依然として広く使われていて、店舗ビジネスにおいては現金取扱いが負担となっています。

(出典:「新型コロナウイルスによる支払い方法の変化に関する調査」2020年4月22日)

2.現金取扱時の課題

店舗で現金を扱う際に生じる問題点は、以下の通りです。

  1. 預り金額の誤解や釣り銭の誤受渡しによって、現金の過不足が生じる可能性があります。
  2. 現金は多くの人が触れるため、新型コロナウイルスなどの感染症の拡大リスクが存在します。従って、スタッフが業務中に現金の受け渡しを行う場合、現金に触れるたびに感染リスクを低減する対策が必要です。
  3. 現金は厳重な保管が必要です。現金そのものを電子化して送信できないので、保管や運搬時に紛失や盗難を防ぐ対策が必要です。
  4. 現金は金融機関またはATMまで運搬するので、入金が完了するまで安全ではありません。

3.現金取扱時の課題の解決策

店舗での現金取扱をやめることが出来ない状況では、店舗スタッフが現金に極力触れないようにする仕組みが必要である。来店客との現金受け渡しを無くすためには、セルフ型(セルフ、セミセルフ)レジや、レジと連携した入出金機が効果を発揮する。

また、現金の保管、金融機関までの運搬、および両替資金の配達を外部企業へ委託(集配金サービスを利用)することで、現金取扱における保管・運搬時の紛失盗難リスクの低減と、両替金準備についての問題解決ができる。

4.セルフレジとセミセルフレジの比較

では、店舗の現金管理の重要な機器であるレジについて、説明します。
コロナウィルス感染対策のために、また、店舗スタップの人件費削減のために、今は、セルフレジに注目が集まっています。
セルフ型レジには、完全セルフレジとセミセルフレジの2種類があります。大型店舗の場合、複数のレジを配置するスペースがあるため、店舗スタッフの労力が削減できる完全セルフレジが適しています。一方で、スペースが限られている小型店舗では、迅速で正確な取引を行うために、商品のスキャンは店舗スタッフが行い、支払のみを来店客が自分で行うセミセルフレジが適切です。

完全セルフレジのメリットとデメリット

完全セルフレジのメリットとデメリットは次の通りです。

<メリット>

  • レジ打ちスタッフが不要となる効率的な店舗運用ができる。
  • 店舗スタッフが現金に触れないため、感染リスクを低減できる。
  • 店舗スタッフによる釣り銭ミス等がなくなる。

<デメリット>

  • 来店客が自身でバーコードをスキャンするため、来店客が慣れていないと時間がかかる。
  • 混雑を避けるために複数台のレジが必要。
  • ICタグによる自動スキャンもできるが、低価格商品にICタグを付けるコストが高い。
  • 使い方がわからない顧客への説明が必要となり、スタッフが待機していなければならない。
  • 商品読み取り漏れ防止などセキュリティ対策が必要で、それにコストがかかる。
  • 割引等、レジで行っていたような柔軟な対応が難しい。

セミセルフレジのメリットとデメリット

セミセルフレジのメリットとデメリットは次の通りです。

<メリット>

  • バーコード読み取りに慣れたスタッフが作業するので、レジ回転率を落とさず、効率的な運用ができる。
  • 通常のレジに比べて会計スピードが向上し、レジ台数は増えない。
  • 来店客の待ち時間や会計時間を短縮できる。
  • 店舗スタッフが現金に触れないため、感染リスクが低減する。
  • 商品バーコードの読み取り漏れがなくなる。
  • レジでの値引きなど柔軟な対応もできる。
  • 店舗スタッフによる釣り銭ミス等がなくなる。

<デメリット>

  • 商品点数が少ない場合、会計速度は完全セルフレジと変わらない場合がある。
  • スタッフが立ち会ってスキャンする必要があり、人件費はあまり削減できない。
  • 使い方がわからない顧客への説明が必要な場合がある。(完全セルフレジよりは頻度が下がる。)

5.現金の保管、運搬の合理化

次に、レジの現金を店舗で保管し、それを銀行口座に移す作業を考えます。
現金を本部の銀行口座に移す際、店舗スタッフが現金を扱うと、感染リスクが高まります。それを避けるには、セミセルフレジと入出金機を活用することが有効です。

(画像はグローリー社のキャッシュリンク)

セミセルフレジでは、顧客から受け取った紙幣は、手を触れずに入出金機に移されます。また、売上金の入金と釣銭不足の補充も自動的に行われます(硬貨不足時には少額の紙幣を投入する必要がありますが、これも最小限に抑えられます)。

入出金機に収納された現金は盗難補償付きで安全に管理され、オンライン通信システムを介して本部に自動的に入金報告が行われます。

その後、警備輸送サービスが金融機関まで現金を安全に運びます。両替資金も警備輸送サービスによって提供されるので、金融機関へゆく必要がなくなります。

これにより、店舗は新型コロナウイルス感染症対策や人手不足対策、業務効率改善を実現し、競争力のある運営ができるようになります。自社に適したIT機器や業務委託サービスを導入することで、現金取扱いが上手くいきます。

6.ガルフネットが提供する現金管理サービス

ガルフネットは、専門的な知識を持つコンサルタントによって、店舗現金管理に関して、貴社の事業規模や業態に適したIT機器やサービスの導入をサポートします。

店舗での現金取扱いに関してお悩みでしたら、お気軽にお問い合わせください。

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