インタビュー
御社の事業内容や特徴をご紹介ください。
当社コンパスグループ・ジャパンは、イギリスに本拠を置く、世界の約30の国と地域で事業を展開するコントラクトフードサービス業界最大手「コンパスグループ」の一員です。 コーポレートスローガン「食で、世界をいい方へ。」のもと、「お客様をもっとも幸せにするフードサービスカンパニー」を目指し、1食1食を通じてお客様の毎日を支えています。 現在、オフィスや工場、学校給食・教育関連施設、病院、有料老人ホーム・高齢者施設など、全国約1,500カ所において、「安全・安心・安定」のフードサービスをご提供しています。
最近のトレンドや、御社の強みについてお聞かせください。
例えば社員食堂では、単に食事をするだけにとどまらない利用を通じて、従業員同士のコミュニケーションの活性化やエンゲージメント向上を図りたいというお客様が増えており、食堂施設の空間設計をはじめ、健康サポートや季節ごとのフードイベントの開催というような施策提案を行ったりもしています。私たちの強みとしては、食や食堂に対してお客様それぞれが求める真のニーズを理解し、長年蓄積してきた技術・知見と、グローバルでのノウハウとを掛け合わせ、お食事だけでない、トータルバリューをご提供できることにあるかと思います。

現在ご利用いただいているヘルプデスクサービスについて、どのような経緯で導入検討に至られたのかお教えいただけますか。また当時、抱えておられた課題があればお聞かせください。
弊社は、全国で約1,500ヶ所の事業所を運営しており、それらの事業所および本社・支社で発生するハード機器の不具合対応や、アプリケーションのセットアップ、ネットワーク回線のトラブルといったIT関連の問い合わせは、本社に設けたサポートセンターが対応にあたっていました。外部委託の形式で、平日4名、土日1名のオペレーターが9時から19時まで本社に常駐する体制をとっていたのですが、委託先の企業から費用の値上げと日曜日のサポート打ち切りについて申し入れがあり、それが検討のきっかけになりました。ちょうど同じ頃、社内で委託コスト見直しの話が出ていたことと、問い合わせの件数にサポートセンターの対応が追いつかず、放棄呼率が高い状態が長らく続いていたことも影響しています。
そこで、サービス品質は確保しつつ、同等の費用で業務委託ができる企業がないものか…と探し始めました。インターネットで「ヘルプデスクサービス」や「外部委託」といったキーワードで検索をかけ、見つけた企業の1つがガルフネットさんでした。もちろん他にも数多くの候補がありましたが、各社のWebサイトを見比べながら、業務を安心して任せられそうなところ、電話やメールでの問い合わせに素早く回答いただけるところを選定していきました。サポートセンターを任せる訳ですから、レスポンスのスピード感や対応の丁寧さといった点は、とりわけ重視しました。そして最終的に数社に絞った上、こちらの要件をお伝えし、御見積もりをしていただいた中で、予算内で対応いただけるガルフネットさんに決定しました。
サービスを検討するにあたり、選定上の条件やこだわり、業者に求める要望はありましたか?
もとのサポートセンターが、本社にオペレーター常駐という体制だったので、そこは必須条件として考えていました。本社では機器のキッティングや持ち込み修理依頼などが数多くあり、近くに居てくれないと困るという感覚があったからです。また、事業所が約1,500ヶ所もある上、使っている機器やアプリケーションがそれぞれ違っていたりもするため、IT機器に関する知見の豊富さや、トラブル対応の柔軟性に富んだ業者さんが望ましいだろうと考えていました。
条件や要望を踏まえた上で、ガルフネットを選定された決め手を教えてください。
当初は本社常駐を希望していたのですが、その代わりとなるハイブリッド対応をご提案いただいたことが大きかったです。その内容は、事業所からのIT関連の問い合わせ対応はガルフネットさんのヘルプデスクサービスへ全て集約。なおかつ、本社で発生するキッティングや修理などの依頼は、従来のオペレーターの人数を減らして内製化し、これまで通り本部常駐で対応するというものでした。外部と内部を組み合わせて対応するという発想は社内にはありませんでしたし、全く新しい選択肢だったので、その提案に驚いたのと同時に、限られた予算の中で目的を実現する方法として「その手があったか!」と感心しました。
また、ガルフネットさんのWebサイトを拝見して、私たちの事業内容に近い飲食サービス企業の実績が豊富だった点には安心感を持ちましたし、提案内容を検討していただいている過程で、しつこいくらいに質問や確認の連絡をいただき、どうすればベストな方法に辿り着くのか、情熱を持って取り組んでいただいた点には感銘を受けました。

サービスの導入にあたり、苦労したことや気が付いたことはありますか?
事業所からの問い合わせ内容が多岐にわたり、機器に対する幅広い知識や細かい対応が求められるケースが多くあったので、正直なところ、引き継ぎが上手くいくだろうか…という不安は持っていました。引き継ぎ開始が12月で、正式な稼働が2月スタートという予定だったので、期間が短すぎるのでは…という懸念もありました。ですが、いざ引き継ぎが始まってみると、想像よりもスムーズに事が進み、それほど大きな苦労はありませんでした。もちろん初期の段階では、問い合わせのあったその場では解決に至らず、エスカレーションされる案件の数も多かったですが、トラブルシューティングの経験もノウハウも充分に持っておられるので、少し説明しただけで理解していただけました。とにかく飲み込みが早く、当初の不安や懸念は取り越し苦労に過ぎませんでした。さすがヘルプデスクのプロフェッショナルだなと、その違いを認識しました。

サービスの導入でどのような効果がありましたか?
事業所からの問い合わせの電話が圧倒的につながりやすくなりました。問い合わせ件数は月間で1,000件近くあり、そんな状況の中、本社から機器の修理やキッティングの依頼も入ってくるとなると、オペレーターが複数名いてもとても捌ききれません。必然的に放棄呼も多く発生しており、その割合が70%ほどありました。事業所は本当に困って電話をかけてきているのにつながらない、というのは社内でもずっと課題としてあがっており、解決したくてもできない状態が続いていましたが、ヘルプデスクサービスの導入でそれが一転しました。導入後、数ヶ月で放棄呼の割合が20%ほどまで下がり、直近では10%未満にまでなっています。これは大きな変化です。
また、事業所からの問い合わせ対応をヘルプデスクに集約することで、本社で対応を行うオペレーターにも余裕が生まれ、これまでは時間が取れずに待たせることも多かった新入社員のパソコンや携帯電話のキッティングなどがスピーディに対処できるようになりました。結果的に、事業所にとっても本社にとっても得られたメリットは大きかったです。
サービスの導入後、どんな声があがっていますか?
事業所を対象にアンケート調査を行い、サービスに対するリアルな声を収集してみたのですが、その中で多く聞かれたのが、電話対応の印象がとても良くなったというものでした。電話がつながりやすくなっただけでなく、オペレーターの話しぶりや説明の分かりやすさにも好感が持たれています。このアンケートの結果から、単にトラブルシュートをするだけでなく、相手に対する思いやりや配慮といった面でも満足度の高いサービス提供をしてくださっていることがよく分かり、ガルフネットさんにお願いして正解だったなと思っています。

今後の展望や、その中でガルフネットに期待することを教えてください。
放棄呼率10%未満という数値は素晴らしい結果だと思っており、社内でも高く評価されています。ただ、この状態を維持し続けるのが容易ではないことも認識しているので、いかに長くキープしていけるか、その継続に期待をしています。
今後さらに事業所数が増えれば、問い合わせの件数も増えることになると思うので、放棄呼率を維持するためには、問い合わせそのものを減らせるかどうかが課題になってきます。今も月1回の定例会で、問い合わせの件数や内容の報告をはじめ、その要因分析、今後の課題提示などをしていただいていますが、そういった蓄積された資産を活かして、どうすれば問い合わせ件数が減るか、どんな取り組みが有効か、私たちと一緒に考えていって欲しいと思っています。件数の低減が実現されれば、AI Chatbotによる問い合わせ対応や、FAQシステムなど、DX化による業務効率化の話も進めていきたいですね。
